損害保険仲介 リスク・コンサルティング キャプティブ・コンサルティング
◎キャプティブ・コンサルティング
日本では、一定規模以上の資産を有する企業の殆どは、損害が発生する可能性が低くても法令遵守・リスク管理等の目的のために多額の保険料を掛け捨てで支払っています。しかし海外、特に欧米の多くの企業は、“キャプティブ”の活用により、保険の効果を維持しつつグループ外への現金流出を抑えています。
キャプティブとは
キャプティブ(“captive”)とは、直訳すると「捕虜、捕らわれの身」などとなります(例えば、captive birdは かごの中の鳥)が、保険業界においては、「自社専用の保険子会社」を指します。通常海外のキャプティブ法制度が整っている国や地域に設立されます。
日本をはじめ多くの国では法令により、企業は自国の保険会社で保険を付保しなければなりませんが、それら元受保険会社を通じてキャプティブに再保険を出すことが出来ます。通常、キャプティブは引受けた再保険の一部を再々保険に出すことによりリスクヘッジし、残りは自己で引き受けます。
キャプティブのメリットは
(1)自社グループでキャプティブという再保険会社を運営することにより、今までブラック・ボックスであった保険事業コストがガラス張りとなり、今後の保険会社に対する保険料引下げの交渉材料となります。
(2)自社で保険事業を運営することにより、損害を未然に防ぐリスク管理を強化するインセンティブが生じます。
(3)再々保険の利用により世界の再保険市場に直接アクセスが可能となり、保険料引下げが可能です。
(4)自己引受け分の保険料はキャプティブにプールされますので、資金運用収益を得る機会があります。
(5)事故が想定より少なかった場合は余剰資金を自社グループ内で有効活用することが出来ます。
キャプティブを設立する際の留意点は
(1)キャプティブ法人の設立・運営コスト(現地国での法人税を含む)がかかるので、それらコストを差引いてもなおかつメリットがあるか否か事前にフィージビリティ・スタディを行う必要があります。
(2)キャプティブの所在地やマネジメント会社をどこにするかにより、かかるコストは大きく異なります。費用対効果の高いキャプティブ運営を目指すなら、それらは慎重に選定すべきです。
(3)既に設立されているレンタキャプティブを借用すればコストは下がりますが、一般的には自社キャプティブに比べリスクが高いと見られており、元受保険会社の対応もより慎重になります。
(4)日本のタックス・ヘイブン税制や移転価格税制に関する二重課税リスク対策を講じておく必要があります。
コスモスのキャプティブ・コンサルティングとは
弊社では豊富な実績と経験に基づき、キャプティブ設立を考えている企業に有益なコンサルティング・サービスを提供しております。私共は、費用対効果の高い(=運営管理コストが低く且つ信頼性の高い)キャプティブ・スキーム構築のお手伝いをさせて頂きます。
(1)フィージビリティ・スタディ(キャプティブ設立のメリットの有無を判定)
(2)キャプティブ・スキームの立案
(3)元受保険会社、再々保険会社との交渉支援
(4)現地法人設立支援
(5)現地マネジメント会社や会計事務所等の選定、交渉支援